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Kamasi Washington / Harmony Of Difference
[Kamasi Washington / Harmony Of Difference] Kamasi Washington、2017年秋リリースの作品。前作は3枚組の大作だったが、今回は30分強のEPとなっている。6楽章まである組曲形式となっており、1-5曲目は個々のタイトルをコンセプトにした小品で、13分半の6曲目で帰結し、大団円を迎える構成となっている。スピリチュアルで揺蕩うような演奏のは前作から変わらないが、個々の曲はより抒情的でメロディアスになった気がする。そして、6曲目はストリングスやコーラスも交えた壮大なパノラマともいえる。パーソネルもほぼ変わらずで、おなじみのThundercatやTerrace Martinもその6曲目に参加している。

TLC / TLC
[TLC/ TLC] なんと15年振りとなるTLCの5作目にしてラストアルバム。クラウドファンディングによって資金を集め、残されたT-BozとChilli二人によって、制作された。よって、何の制約も無く、自分たちの作りたいものを作った感がある。結果、当時を思い出させるTLCらしい作品になっている。ただ、時代を引っ張っていた感覚はさすがになくなっているが。Trackはアップ、ミドル、スローを取り混ぜた華やかなR&Bで最近の流行りとは無縁な印象。T-Bozの低くて低体温な声と、Chilliの女性らしいVocalとのコンビネーションは、これぞTLCという感じだ。

Tyler, The Creator, / Flower Boy
[Tyler, The Creator / Flower Boy] Tyler, The Creatorの2年振り4作目。全体的に、浮遊感のあるPopでメロウなTrackが多く、JazzやFolkっぽい曲もあったりして、今まで以上に聞き心地が良い。Frank Ocean, Steve Lacyなどの身内や若手MC(一人はWill Smithの息子)、EuroからのGuestを迎え、なかなか華やかでもある。ただ、Lyricのほうは、自身の現実の問題などもからめつつ、相変わらず暗め。低くよれたRapも今まで通り。ただ、これ、全部Produceしているのは、なかなかの才能だと思う。

Khalid / American Teen
[Khalid / American Teen] エルパソ出身、今年19歳のR&B Singer, Khalidのデビューアルバム。いきなりのメジャーリリースということで注目度も高く、チャートアクションも好調のようだ。朴訥として野太い特徴的な声とオーガニックで判りやすいメロディーにから、カントリーに近い人かと思ったが、よくよく聞いてみると、Hip-Hop系のProducerを起用し、エレクトロでアンビエントなTrackや、カリブテイストな曲もあり、今どきの若手世代R&Bアルバムになっている。ミディアム?スロー中心だが、Popで明るい曲もあり、意外と楽しめる。それにしても、10代にして、この落ち着きには驚かされる。

Stormzy / Gang Signs & Prayer
[Stormzy / Gang Signs & Prayer] London出身のHip-Hop MC, Stormzyのデビュー作。若くしてUKグライム新世代を代表する人だそうで、UKチャートでは一位を獲得している。そんな先入観を持たずに聴いた感じでは、あまり、USシーンとの違いは感じられなかった。構成として前半はTrapっぽいTrack中心のストレートなHip-Hop。中盤以降はバラエティに富んでいて、Keklaniをゲストに迎えたメローなR&B曲や、スムースなソウル、ゴスペルなど様々。StormzyのRapは歯切れがよく、高速なものも特長がある。AdeleなどをProduceしたFraser T. Smithがほぼ全曲にProducerとして関わっている。

Syd / Fin
[Syd / Fin] The InternetのVocal, Sydのソロデビュー作。The Internetは比較的ストレートなバンドサウンドが特長だが、こちらはより密室的で艶やかなR&B作である。Erykah Baduあたりに近いかもしれない。バンド仲間のSteve Lacyは自身で半数近くをProduceし、その他若手Producerも起用したTrackはスロー中心でエレクトロな雰囲気であり、茫洋としてアンビエント。内省的で静謐なSydの唄がマッチしている。統一感のとれたアルバムでもある。

Lil Yachty / Teenage Emotions
[Lil Yachty / Teenage Emotions] ATL出身で派手なヘアスタイルが特徴のRapper, Lil Yachtyの初商用アルバム。ここ1,2年で話題になっていた人だが、この作品で一気にブレークした。アルバムリリース時は19歳であったが、作品のクオリティはかなり高い。Diversityたっぷりのアルバムジャケットは一部からの批判を受け、本人もHip-Hop Legendのあまり影響を受けてないそうで、大人に支配されない新しい世代のHip-Hop Artistの誕生と言える。そんな賑やかなアルバムジャケットとは違って、サウンドはアンビエントでPopな印象で、技巧はさておき、ところどころでAuto Tuneを使ったメローで唄うようなRapは今どきっぽい。70分の長尺だが、ProducerやGuestも多様で飽きさせない。物静かな曲が多い中、HのRaggae曲が楽しめた。

Leela James / Did It For Love
[Leela James / Did It For Love] Leela Jamesの3年ぶりの6作目。今までの路線を継続した、普遍的なR&B作となっている。バンド演奏に、PianoやHornを加えたTrackは、Upなものから、ミディアム〜スローと様々。曲にあわせて、時にはしっとりと、時には力強く歌い上げている。話によると大半の曲の録音時には妊娠してたそうで(のちに無事出産)、そんな私生活でのハッピーさも反映ているようだ。30歳代中盤を迎え、ますますの安定と成熟を見せている。

Jay-Z / 4:44
[Jay-Z / 4:44] Jay-Zの4年振り、13作目。Beyonceが前作のLemonodeで、Jay-Zの浮気を嘆いていたことに対するアンサー作的な位置づけになり、1曲目からKill Jay-ZとRapしたり、Beyonceや娘(Bonus Track)をGuestに起用したうえで、Family色を押し出した曲を後半に配置したりと、イメージ回復に躍起となっている。前作No IDによるTrackは、古めのソウル曲のサンプリングを多用しつつ、うまくまとめており、流石のQualityと統一感を生んでいる。弟子のKanyeの初期の作品を彷彿させる気もする。まあ、壮大な茶番劇といえないこともなく、こんなことまでビジネスに結びつけるJay-Zは流石の商売人だ思う。

Bryson Tiller / True To Self
[Bryson Tiller / True To Self] デビュー作のTrapsoulがミリオンヒットになった、ケンタッキー出身のSinger / Song Writer, Bryson Tillerの2年振りの2作目。第一印象では、DrakeやFrank Oceanのようなアンビエントでダウナーで浮遊感のあるサウンドが特徴的。ただ、本人がAlbum Noteでインスピレーションを受けたとしているArtistの多くは女性R&B Singerで、ちょっとした違和感はあるのだが、多くのTrackで90年代R&Bを引用しており、アプローチとしては新しい。ところどころでUpな曲はあるがスロー中心の構成で、Brysonの静かで切ない唄が、マッチしている。
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