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Lyfe Jennings / Tree Of Lyfe
[Lyfe Jennings / Tree Of Lyfe] 2015年秋にリリースされたLyfe Jenningsの2年ぶり6作目。自家製なところは変わらないが、やさぐれ感はすっかり影を潜め、スロー中心でしっとりした大人向けのソウルアルバムになっている。本人も今まで一番パーソナルといっているように、歌詞も生活や恋愛を題材にしたものが多くなっている。また、なにしろ楽曲そのものがレベルも高く、ガサついた高音が特徴的なVocalと本人がメインとなるシンプルでアコースティンクな楽器中心のTrackにマッチしている。特に、女性VocalとのDuet2曲などは素晴らしい。
Prince / HitnRun phase one
[Prince / HITnRun phase one] Prince 2015年リリースのアルバム。2016年になって続編のPhsae twoもリリースされている。前作のものををイラストにしたジャケットであり、その前作や過去の作品をリメイクしたものもあって、Princeらしくない気もするが、クオリティの高さは相変わらずだ。いつものメローなファンクやポップなファンクに、EDMを取り入れた最近っぽい曲まで、よりバラエティに富んだ構成になっているのが特長となっている。
Big Sean / Dark Sky Paradise
[Big Sean / Dark Sky Paradise] Big Seanの2015年春リリースの3作目。チャートアクションも好調で、ここまでは順調にキャリアを積み重ねてきたと言えそう。過去2作で存在感を示していたNo I.D.が今回ははずれていて、Executive Produerには、本人とKanye Westが名を連ねている。自宅のスタジオで90%を作ったということで、Big Seanのクリエイティブコントロールが相当に利いており、いままでよりディープでそしてタイトル通りにダークなトーンに振れている。(この頃はAriana Grandeと付き合っていたようだが、そんな明るい感じは一切無し。)。それでも曲調はさまざまで、Rapも高低を使い分け、Guestも豪華なので、聴き応え十分の作品になっている。
Angie Stone / Dream
[Angie Stone / Dream] 今度はShanacieに移籍したAngie Stoneの3年ぶり、7作目。その7作目にして一番オーソドックなR&Bを演じている。70-80年代の良き時代のソウルを彷彿させる曲ばかりで、特にコーラスの使い方に懐かしさを感じる。1曲目はUpだが、その後はスローに比重を移し、メローで心地よい世界を展開している。既に芸歴40年の人だが、決して重くもくどくもならずに軽やかなところがかえってよいかもしれない。Producerを絞ったことで、極めてまとまりの良い作品にもなっている。
Lupe Fiasco / Tetsuo & Youth
[Lupe Fiasco / Tetsuo & Youth] 2015年春にリリースされたLupe Fiascoの3年ぶりの5作目。前作を超える80分近い大作で、夏から春へと季節をタイトルとするIntereidiate曲によって、つながれている。LyricistのLupeならではのシリアスで思慮深く批判性をはらんだ歌詞が特徴的で、TrackもそれにおとらずQuality高く、ゆったりめの曲でLupeやGuestのRapをバックアップしている。なお、TetsuoはAKIRAの登場人物と違うというこどだが、真偽のほどは不明です。
Dam-Funk / Invite The Light
[Dam-Funk / Into The Light] Dam-Funkの2作目。Snoopとの共作があったりして不在感は感じなかったが、6年振りのアルバムである。前作同様、80年代指向のBoogie Funkをこれでもかと展開している。シンセ中心のファンクなエレクトロ・サウンドに、エフェクトをかけたVocalのリフやところどころにRapを合わせてくるのも同様。Produce,Writingも基本は本人中心だが、Q-TipやSnoopなどゲストを迎えところが、変化となる。時間をかけた分、完成度の高い作品に仕上がっている。
Kamasu Washington / The Epic
[Kamasi Washington / The Epic] 34歳のTenor奏者、Kamasi Washingtonのデビューリーダー作。ほとんどの曲で作曲、Produceもこなしている。3枚組、3時間弱、3部構成の超大作である。2ds,2b,kb,p,kbにHornを加えたバンドを基本に、曲によってはストリングスやVocalまで加わる大規模編成で、ほぼオリジナル曲によって構成されている。昨今のKendrick LamarやFlying Lotusとの共演で知られるようになったが、基本的には、ほぼJazz作品で、ColtraneやAlbert Ayler, Pharoah Sandersなどに影響されたスピリチュアルなJazzで、Kamasiのtsはなかなか豪快だ。とはいえ、曲はメロディアスであったり、リフがキャッチーであったりと、聴きやすい作品でもある。
Vince Staples / Summertime '06
[Vince Staples / Summertime '06] Vince Staplesの初フィジカル作にしてデビューアルバム。短めの2枚組でのリリースである。前作のEPにも参加していたNo I.D.が今作では全面的にProduceしている。ただ、シンプルで緊張感のあるTrackにシリアスなライムがのっかるのは前作同様だ。彼が既にGangの仲間入りしていた13歳の夏の出来事にもとづいていることから、このタイトルになっている。そういうわけで、希望もなく、恐れに支配され荒廃した生活を淡々とラップしている。日本人の自分には,そのままの感覚はつたわりにくいが、これがリアリティということであろう。
Janet Jackson / Unbreakable
[Janet Jackson / Unbreakable] Janet Jacksonの7年ぶりのアルバム。レーベルも移籍し、Jam & Lewisが復帰して、Produceなど全面的に関わっていおり、Janetを含めた3人で作り上げた作品と言ってよい。冒頭はアップでノリの良い曲が並ぶが、その後はミディアム?スロー中心の耳になじむ懐かしいような曲が続く。丁寧で温かみのある作りのTrackの上で、JanetのささやくようなしっとりとしたVocalが大変心地よい。また、MichalelそっくりなCのVocalやスライっぽいLast曲など、他にも聴きどころがある。偉大な兄のせいで過小評価されがちな人だけど、これは良い作品だと思う。
Youmg Thug / Barter 6
[Young Thug / Barter 6] Young Thugの商用デビューアルバム。タイトルはもともと"Carter VI"だったらしいが、法的な問題となり、CがBになったとのこと。そんな自身がIdolとするLil Wayneのゆるいところも多少の影響を受けている。Birdmanをメンターとするサウスマナーのひとで、高めの声によるはっきりとした強めのRapが特徴となる。サウンドは、身近なProducerによる、割とシンプルなもの。サウスらしいノリの良いTrackは皆無で、全体的にシリアスでゆっくりな印象だ。物憂げで陰鬱な雰囲気をもつ曲が多いのが、今風なところか。
Youmg Fathers / White Men Are Black Men Too
[Young Fathers / White Men Are Black Men Too] Scotland出身の3人組(黒人2人、白人1人) 、Young Fathersの2作目のフルアルバム。前作"Dead"でUKのMercury Prizeを受賞した注目のバンドである。Alternative Hip-Hopに類別されることが多いようだが、かなりジャンルレスなサウンドで、Rock, R&B, Hip-hopのMixベースにエスニックやサイケな要素もところどころ取り入れたエッジが効いて、先鋭的なTrackが多く、新鮮で面白い。Popなものからシリアスなものまで振り幅の広さもなかなかで、何故か微妙に懐かしい気分になる。CDには一切Creditは無いが、インタビューなどによると本人たちがSong Writing, Produceを行っていると推測される。
Anderson.Paak / Venice
[Anderson.Paak / Venice] California出身のSinger. Rapper、Anderson.Paakの2015年のデビューアルバム。(過去にbreezy Lovejoy名義でのリリース有り)。Song WritingやProduceもこなす多才な人で、当アルバムでもこれらを担当している。このあと、Dr. Dreに見出されて、最新作"Compton"で多用され、2016年になって既に2ndのリリースに至っている。簡潔にいうとTrackはHip-Hopで上物は唄となるが、ところどころRapも披露している。地理的にはWestsideの人ではあるが、サウンドは、それっぽくなく、どの流れにも属さないような独特なところが特徴といえる。PopなTrack,メロディアスで哀愁漂うもの、Hip-Hopらしい曲とバラエティに富んでいて、自家製っぽいアルバムながら単調なところはなく、最後まで面白く聴ける。
The Internet / Ego Death
[The Internet / Ego Death] Odd Future所属のR&Bバンド、The Internetの2年ぶりのメジャー2作目。前作は未聴だが、打ち込み重視か楽器中心に移行したとのこと。バンド編成としては、g,b,dsが核となるプリミティブなもので、わりとノーマル。サウンドは今どきのアンビエントな雰囲気を持ち、Jazzっぽさもあるスロー中心だが、ファンキーな曲もあったりする。これに加え女性リードシンガー, Sydのクールで浮遊感のあるVocalが特徴的であり、バンドのイメージを決定づけている。
Ty Dolla $ign / Free TC
[Ty Dolla %ign / Free TC] Ty Dolla $ignのメジャーデビュー作。ただし、年齢は30歳と中堅の域であり、ProduceやSong Writingなどで名を売ってのデビューである。タイトルは収監中の弟TCを釈放しろという意味。CDジャケットも面会の場の設定である。そんなことから、ハードなRapを想像してしまうし、Producerもそっち方面の人が多いが、本人は唄に軸足を置き、豪華すぎるGuest陣がRapを披露している曲が多い。旬なProducerによるTrackもミディアム?スロー中心で、メローで耳障りの良い曲も多く、最近あまりなかったHip-Hop Soulど真ん中のアルバムになっている。Ty Dolla $ignの唄も、少しざらつき気味で味があってよいと思う。
Dornik / Dornik
[Dornik / Dornik] UKのSinger, Dornikのデビュー作。ロンドン南部出身でJessie Wareのバックバンドを務めているところを見出され、レーベルメートになった。唄だけでなく、Song Writing, Produce, 楽器もこなすマルチな人で、このアルバムも大半の曲はSelf Produceである。アップでキャッチーなのは1曲目だけで、その後は都会の夜を想像させるスムースなミディアム?スロー曲が続くのだが、芒洋として、濃密なのが特徴だ。ファルセットを多用し、Michael Jacksonを意識していると言われているが、どちらかといったら、Maxwellに近いような気がする。才人だということは十分認識できたので、今後の展開が楽しみだ。
Adele / 25
[Ade;e / 25] 前作が特大ヒットになったAdeleの4年ぶりの3作目。既に、2015年の年間最大ヒットになっている。全体的には、冒険はせず、今までの路線を発展させた作品であり、良曲が多いのも前作同様だ。また、私生活での結婚と出産を経て、Vocalはより、人間味あふれて、感情がこもった唄いっぷりになっている。制作陣に、Bruno MarsやDanger Mouseなど、USの人材が加わったのが目新しいところではあるが、いい意味であまり変わってないと思うし、それはAdeleの唄の存在感が為せるところだと思う。
The Weeknd / Beauty Behind The Madness
[The Weeknd / Beauty Behinf The Madness] The Weekndの2年振りメジャー2作目。去年あたりから、Ariana GrandeとDuoしたり、シングルがチャートインしたりと一般の人にも見つけられつつあったところで、良いタイミングでのリリースとなった。内省的、耽美的で、Lyricはドラッグねたも多く倒錯気味という本質的なところは変わってないと思うが、表面的にはメロディはわかりやすく聴きやすくなり、R&Bっぽい曲もあったりして、メインストリームにだいぶ近寄ってきた印象を受ける。おかげでGrammyにも6部門でノミネートされている。高音とファルセットが特徴的な歌のほうも、エモーショナルな部分がより伝わってくるようになったと思う。
Jill Scott / Woman
[Jill Scott / Woman] 最近では、Actressとしても活躍するJill Scottの4年ぶり、5作目のオリジナルアルバム。Atlanticに移籍してのリリースとなる。前作からは一転、今回はR&Bど真ん中のディープで芳醇な作品に仕上がっている。お馴染みのProducerによるTrackはほぼオーソドックスでありながら、とても豊かで安心して聴ける。JillのVocalはUp曲での迫力ある唄いこみも良いが、やはり、バラードでの中音から高音の透き通りながら包み込むような歌声はすばらしい。改めて、まだまだ進化している人だと思います。
Tyler, The Creator / Cherry Bomb
[Tyler, The Creator / Cherry Bomb] Tyler, The Creatorのメジャーデビュー3作目。デビュー作が問題作であり注目を集めたが、話題性だけに終わらずに、アーティストとしての成長性が感じられる。相変わらずな部分もあったりするが、Jazzっぽい曲、メローな曲、ロックっぽい曲など、振れ幅が広くなり、個々のTrackも面白い。TylerのProduce力が上がっていることが判る。LyricもダークなものからPositiveなものへと変わってきており、こちらも良い変化だと思う。いい意味で普通になってきていて、聴きやすくもなっている。
Vivian Green / Vivid
[VIvian Green / Vivid] Vivian Greenの2年ぶりとなる5作目。現在36歳で、デビュー10年以上と中堅といってよい人だが、タイトル通り、瑞々しい印象のアルバムである。後半スローをはさむが、Popで清々しい曲が続くので、深いことは考えずに楽しめる。全曲、KwameによるProduceとなるが、ほぼオーソドックスな作りで、バラエティさはないものの、統一感のある仕上がりになっている。(何故か、Eの冒頭で日本語による"音の科学者クワメ"というナレーションがはいる。)。ときどきAlicia KeysっぽくなるVivianのVocalも溌剌していてよいと思います。
Travis Scott / Rodeo
[Travis Scott / Rodeo] Houston近郊出身のProducer, Rapper、Travis Scottのデビュー作。Kanye WestとT.I.の後ろ盾を得る注目の人である。ただ、今回はProduceはAllen Ritter, Mike Deanらに任せている。また、本人はRapperというよりSingerと言っているようで、その中間といえる唄うようなRapが特徴的であり、本来のRapは豪華ゲスト陣が担っている。同じく特徴的なのはサウンドのほうで、Kanye Westの808s and Heartbreakを思い起こさせるようなアンニュイでアンビエントなものがほとんど。(Kanye ほど陰鬱でj排他的ではないが。)。Autotuneを局所で使ってるところも同じだ。それだけにとらわれない、独特の世界観もあって、過去にない面白さがあるアルバムである。
Nina Revisited... A Tribute To Nina Simone
[Nina Revisited... A Tribute To Nina Simone] タイトルから判るように、Nina Simoneのトリビュートアルバム。昨今の人種問題に対する活動や、Ninaのドキュメンタリー映画に呼応したアルバムということで、当然ながらコンシャスな作品になっている。Ninaへの経緯の表れか、現代風なアレンジは避けて、当時の空気が汲み取れるようなサウンドが心地よい。特にLauryn HillがProduceを含めて6曲と最多出場で、3における迫力のあるRapなど、どれも素晴らしく、復活を印象付けている。(9月のSoul Campも素晴らしかった。)。Robert Glasper他Produceによる他の曲も、コンセプトにふさわしい、力強いく、心に迫るPerformanceを堪能できる。
Dr. Dre / Compton A Soundtrack By Dr. Dre
[Dr. Dre / Comptom A Soundtrack By Dr, Dre] 16年振りとなるDr. Dreの3rdにしてラスト作(らしい)。Detoxというタイトルでのリリースが長い間、噂されていたが、こちらは別のコンセプトでのアルバムで、NWAの伝記映画にInspireされているようだ。そんなわけで、今までの作品のような密室性はなくて、周辺のProducer全面的にを起用し、Kendrick LamarやAnderson .Paak, King Mezなどの期待の若手やMarsha AmbrosiusといったGuestを大々的に迎えた賑やかなファミリー作になっている。TrackもWestsideらしい哀愁感の漂うソウルフルでゴージャスな雰囲気で、ある意味、ストレートで聴きやすいアルバムに仕上がっている。
Hiatus Kaiyote / Choose Your Weapon
[Hiatus Kaiyote / Choose Your Weapon] Melborne出身の4人組(g,b,ds,kb)バンドHiatus Kaiyoteの2nd。デビュー作に続き、Salaamremi.comのレーベルからのリリースとなる。ジャケットから敬遠していたのだが、Erykah BaduやD'angeloが推しているとのことで、聴いてみました。最初聴いた時は、女性Voの唄い方が似てることもあって、そのErykahのサウンドのR&B色を薄めて、Jazz/Fusion色を強めた印象だったが、よく聴くとそれ以上の独自の世界を展開している。特にJazzをベースにしたリズムは変幻自在で、テンポや曲調が曲の途中で流動的にインプロバイズされていくし、かなりトリッキーで複雑なことをやっているのでバックだけ聴いてても全然飽きない。電子音を多用してはいるが、4人だけでここまでできるとは相当なテクニックとアイデアの持ち主だと思う。
Hudson Mohawke / Lantern
[Hudson Mohawke / Lantern] ScotlandのGlasgow出身のProduer, DJ Hudson Mohawkeの6年ぶりとなる2ndアルバム。Kanye WestのYeezusやCruel SummerでのProduceで知られる人である。UKのクラブミュージックとEDMを掛け合わせ、昨今のアンビエントなR&B/Hip-Hopのフレーバーを少しまぶしたようなサウンドで、数曲にシンガーゲストが参加しているほかは、インストロメンタル曲となる。若干、とっちらかり気味で、実験的な曲もあるが、メロディアスな曲も多く、大仰であったりメランコリックであったりと、面白く聴ける。なかなか才能のある人のようだ。
Miguel / Wildheart
[Miguel / Wildheart] Miguelの3年ぶりの3作目。前作でブレークしたおかげか、予算と期間をかけて作ったようで、それだけ聴き応えのある作品になっている。内容的には、もうロックと言い切っていいような印象で、官能的なVocalはそのままに、よりPopに、より聴きやすくなっている。特にLeny Klavitzを迎えたKなどは、ロック視点でも素晴らしい出来である。Princeの音楽性に近いところがあるが、本人がProduceに全面的に参加し、どの曲もそれぞれアイデアがあって、Miguelらしいユニークさが詰まっている。
Earl Sweatshirt / I don't Lke Shit, I Don't Go Outside
[Earl Sweatshirt / I Don't Like Shit, I Don't Go Outside] Odd Futureのメンバー、Earl Seatshirtの3年ぶり、2作目のCD。10曲、30分弱というEPといってもいいような小品で、ProduceもほとんどEarl本人が行っている。(Thebe Kgsitsileは本名)。Old Schoolっぽい、ゆったりとした暗めなTrackに、いつものダークで不穏なLyricでゆるめのRapがのっかっている。シンプルで短い曲が多く、極めてパーソナルな作品と言える。
Jodeci / The Past, The Present, The Future
[Jodeci  / The Past, The Present, The Future] Jodeciのなんと20年ぶりの新作。ブランクを感じさせないというか、往時そのままというか、そんな印象の作品。独特のコーラスを軸に、スローからアップまで、グイグイと押してくる。当時はHip-Hop Soulのはしりみたいに思っていたが、今聞いてみると安定感も増して、王道R&Bに思えてくるのが不思議。ただ、あまり落ち着きすぎてないのところが良い感じだ。弟子だったTimbalandが2曲のProduceに参加して花を添えている。
Future / DS2
[Future / DS2] Futureの1年振り、3作目。Mixtapeを3つリリースし、Ciaraと破局しと、公私ともに忙しかったわけだが、突如リリースされた今作は、初登場一位を獲得し、公のほうは順調なようだ。サウスマナーにAutotuneを使ったRapというトレードマークはそのままだが、全体的にアンビエントで陰鬱なスロー曲がほとんどで、意外に今までなかったテイストの曲風になっている。ProducerをMetro Boomin中心に絞って、Guest参加も1曲だけなので統一感はありつつも、同じような雰囲気の曲が続いてしまう。ちなみに、DS2はDirty Sprite 2(過去のMixtape)の略のようだ。
Mark Ronson / Uptown Special
[Mark Ronson / Uptown Special] UKの売れっ子Producer, Mark Ronsonの4枚目のアルバム。といっても、本人はProduceメインで、Guestの人たちが唄っている。Jeff Bhaskerとともに制作するTrackは、70-80年代のノリの良いファンク、ソウル、ディスコサウンド中心。近年のサウンドと融合させたというわけではなく、あくまでも当時の音を尊重したつくりとなっており、黒さよりブルーアイドソウルっぽい印象を受ける。Stevie Wonder, Bruno Mars, Trombone Shorty, Emile Haynesら豪華Guestにも注目したい。
Rae Sremmurd / Sremm Life
[Rae Sremmurd / Sremm Life] カリフォルニア生まれでミシシッピー育ちの兄弟Rap Duo, Rae Sremmurdのデビュー作。なんと19歳と20歳だそう。ユニット名はExcutive Producerを務めるMike Will Made-Itのプロジェクト名であるEar Drummersを逆読みにしたもの。タイトル名であるSremm LifeはGood LifeとかParty Lifeという意味とCDジャケットに書いてある。内容も一昔前のPartyものを今風にしたようなアルバムになっている。バウンシーなTrackの上に、甲高く声を張り上げRapが印象的であり、かなりユニークで特徴的だ。唄うようなHookを繰り返す曲が多いので、耳に残ってしまう。
Drake / If You're Reading This It's Too Late
[Drake / If You're Reading This It's Too Late] 当初itunesでリリースされ、後でCDも販売となったDrakeの2年ぶりとなる4th Album。といっても、本人によるとEP集らしい。茫洋としてアンビエントな空気は今まで通りだが、Trackはよりシンプルに手をかけてない気がする。その結果、メランコリックなメロディと相俟ってDrakeの紡ぎだす渾然一体となった唄/Rapとリリックが直接的に伝わってくる。シンプルなわりに曲数も多く、長尺なので、飽きてしまうかと思ったが、流して聴くと、これが意外とはまる。
Joss Stone / Water For Your Soul
[Joss Stone / Water For Your Soul] Joss Stoneの3年ぶりの7作目。最初の印象を一言で言うとJoss Stoneがレゲエやってみました。という感じだ。Super Heavyで繋がったDamian Marley(Dennis Bovellとともに1曲ゲスト参加)の後押しもあったということだが、ただ、本人としては、より広い範囲の音楽に影響を受け、とりいれた作品ということらしい。そういわれてみると、従来からのUKソウルやエスニック的な要素も混ざっているし、本人の唄い方は、あまりレゲエ的ではない。また、熱唱ばかりでなく抑えたVocalでの囁くようなゆったりとした曲もあって、これには今までにない印象を受ける。なんだかんだ言ってみたが、全体感としては曲とVocalがよくマッチしてまとまったアルバムといえる。
A$ap Rocky / At.Long.Live.A$ap
[A$ap Rocky / At.Long.Live.A$ap] デビュー作が好評だったA$ap Rockyの2年振りの2作目。前作ではNY出身ながらサウスマナーな感じだったわけだが、今回はそれに加え、トリップホップ、チルウエイブ的な要素をだいぶ取り入れていて、相当に振り幅の広くて面白い作品になっている。本人のRapもなかなか迫力があり、大物感が漂う上に、新旧さまざまゲスト陣が花を添えており、長編のアルバムだが、飽きずに聞くことができる。2015年だからこその新鮮な作品だと思う。
Leon Bridges / Coming Home
[Leon Bridges / Coming Home] TextはFort Worth周辺で活動するR&B Singer, Leon Bridges(リリース時25歳)のデビュー作。Riverではギターも弾いている。コンテンポラリーな要素、一切無しのオーソドックスなレトロ・ソウル(60年代前半風)で、Organ, Saxも加わったバンドサウンドに、Leon の25歳とは思えない渋くて落ち着いがVocalの組み合わせで全曲、構成されている。雰囲気の近い曲が多いが、3分前後でアルバム全体でも35分弱なので、飽きずに最後まで聴き通せることができる。
Action Bronson / Mr. Wonderful
[Actin Bronson / Mr. Wonderful] Mix Tapeで高評価を得ていた白人Rapper, Action Bronsonのメジャーデビュー作(たぶん初フィジカル)。前職が料理人ということでも話題になっている。メジャーデビューということでProducer陣は豪華になり、各々良い仕事をしている。サンプリング中心のTrackが多く、ロック、ソウルをベースに、ファンク、ジャズを織り交ぜたカッコよい曲が大半である。そこにAction Bronsonの押しの強いRapが載るのだから硬派な作品になりそうだが、ところどころコミカルな要素もあるのが特徴的。(アルバムジャケットも)。正直、期待以上でした。
Donnie Trumpet & The Social Experiment / Surf
[Donnie Trumpet % The Social Experiment / Surf] Nico Segal (a.k.a. Donnie Trumpet)率いる5人組みバンド、The Social Experimentによる自主制作アルバム。シカゴを本拠に活動しているらしく、また、Chance The Rapperもその一員ということで注目を集めている。アルバムは現在、USのitunesのみから入手可能(但し、無料)。リーダーの名前からも想像できるが、ホーン中心でJazzテイストのバンドで、簡単に言えばインストルメンタルパートの多い唄ものアルバムと言える。ただ、Trackはスペーシーなもの、ラテンぽいもの、ブラスバンド的なJazz、メロディアスで抒情的なもの、Rapをフィーチャーしたもの、それにロック、ソウルと相当に幅広く面白い。そして豪華なGuestを適材適所的に配しているのも特徴的だ。彼らのポリシーなのだろうけど、これが無料なのはもったいない気がする。
Joey Bada$$ / B4.Da.$$
[Joey Bada$$ / B4.Da.$$] Brooklyn出身のRapper, Joey Bada$$のデビュー作。当作のProduceにクルーが参加しているPro EraというHip-Hop集団を率いている人でもある。リリースしてきたMixtapeで話題になり、という最近の若手の一つの典型のロードマップを辿ってデビューに至っている。良き時代のEast CoastのストレートなHip-Hopを彷彿させる、電子音無しでバンドをバックにしたTrack中心なのだが、逆に新鮮に聞えるし、Hip-Hopの本質に戻った気がする。JoeyのRapは20歳とは思えぬ落ち着きと図太さがあって、アルバムの中心にきっちり収まっている。LyricもKendrick Lamar同様、黒人社会の問題について語っていて、これも最近の潮流なのかもしれない。
Badbadnotgood and Ghostdace Killah / Sour Soul
[Badbadnotgood and Ghostdace Killah / Sour Soul] TrontoのJazz Trio, BadbadnotgoodがおなじみGhostfacen Killahをフィーチャーしたコラボ作。もともとHip-hopを演奏したり、Odd Futureの人たちと交わったりと、こっち方面の素養があったわけだが、今回はアルバム1枚でガッツリ組んでいる。Kb/g, B, DsのTrio構成をベースに、ストリングスやホーンも加わったTrackはなかなか豪華でソウルフル。もろHip-Hopであったり、Jazzであったり、その中間であったりと、バラエティに富むような工夫がされている。これにGhostface Killahのしゃがれて表現力のRapがマッチしている。各曲3分前後で全部で30分強と一気に聴き通せるのも良いと思う。
Wale / The Album About Nothing
[Wale / The Album About Nothing] Waleの2年弱ぶり4作目。引き続きMMGからのリリースである。2008年リリースのMix Tape About Nothingの続き的位置づけもあるようだが、Seinfeld というコメディから着想を得ているとのこと。主人公のSeinfeld自身もナレーションでう数曲参加している。ただ、そのような前提を知らなくても十分楽しめるアルバムになっている。Trackは唄のパートが、半分近くまで増えて、どれもがメロディアスでメローなので、心地よい。Waleもだみ声気味で味のある歌声を随所で聴かせてくれる。もちろん、本職のRapのほうも力強くて、安定している。R&B好きの人にも聞いてほしいアルバムである。
Estelle / True Romance
[Estelle / True Romance] Estelleの3年ぶりとある4作目。インディレーベルに移籍して、Producerを一新し、著名Guestも無しと、少し寂しくなった気もするが、なかなかのクオリティのアルバムになっている。Popでハウスっぽくてノリの良い曲を前半に配し、後半はゆっくり目の曲を多めにという構成で、レゲエもあったりしている。UKらしさは失われつつあるが、その分、一般受けしそうな曲が並んでいる。いずれにしても、Estelleの魅力である伸びやかで爽快なVocalは健在で、気持ちよく聞ける作品に仕上がっている。
Kendrick Lamar / To Pimp A Butterfly
[Kendrick Lamar / To Pimp A Buttefly] Kendrick Lamarの2年強ぶりのメジャー2作目。前作で成功し、若手MCとしては、かなりのところまで、一気に上り詰めたわけだが、今作は、その前作を上回る大作にして、問題作。アフリカンアメリカンを取り巻く環境や試練を語りつつ、中盤からが売れた後の自身の苦悩や葛藤を赤裸々にRapしている。Trackのほうは、ファンク、メロー、Jazzっぽいもの、キャッチーな曲や、力強いRap曲など、これも黒人音楽を総括したような感じで、曲間を語りでつないでいくような構成になっている。こんな作品を声色を変えて、何役もこなして、MCとしてのスキルも高いところを見せ付けている。贅沢な(もったいない)Guestの使い方も売れてる人ならではだと思う。
 
 
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