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Amaaraeの2年ぶりとなる3rdアルバム。アフロポップにバイリファンキやアマピアノ、デトロイトテクノなど世界各地の今のダンスビートを溶け込ませて、独自の世界観を魅せてくれていて、本人はこれをガーナ音楽の進化型と言っている。
前作にも参加していたKyu Steedが全曲の制作に参加したトラックは、ダンサブルなミディアム〰アップ中心で、メロディを聞かせるものやトライバルなものまで様々。
その上で、Amaaraeが可愛らしい声で際どいLyricもさらりと唄っている。

Cardi Bのなんと7年ぶりの2作目。前作での成功からのプレッシャーにより延期を重ねたということだが、これを埋めて余りある23曲70分強の大作になっている。(Ultimate Editionはさらに10曲追加)。
曲数多めではあるが、聴きどころも多く、特に女性Vocal GuestのSummer Walkwe, Serena Gomez, Kehlani, Tylaが可憐な唄声を聴かせてくれる。そんなPopな曲もあり、Cardi BのRapが主役のHip-Hop曲やラテンぽい⑥もありと、バラエティに富んだ作品になっている。
タイトルにあるように裁判、出産、離婚を経験したドラマティックな7年と攻撃的な姿勢を詰め込んだLyricは刺激的で、終始ハイテンションなアルバムになっている。

Sudan Archivesの3年ぶりとなる3rdアルバム。前2作に比べてアフロ要素はだいぶ抑えめで、そのかわりにハウス(Chicago)、テクノ(Detroit)、ドラムンベース(UK)に目いっぱい近づいたダンサブルな作品に仕上がっている。
引き続き、本人のViolinを含めてストリングスは多用されているが、それと気がつかないぐらいサイバーなTrackに溶け込んでいるのも特徴的である。
アートワークにあるようにテクノロジーに生かされているGadget Girlというオルターエゴが設定されており、Sudan ArchivesのVocalも含めて、どこか冷んやりとした感覚をおぼえる作品である。

Washington生まれでLAを拠点に活動するProducer, Writer, SingerであるDijonの2ndアルバム。2010年代中盤より活動を始め、既に33歳であるが、今年(2025)、当アルバムで大ブレイクを果たし、Grammyでは当作とJustin BieberへのProduceでProducer Of The Yearにノミネートされている。
まずノイジーでカオスなTrackに、シャウト気味で擦れているうえにエフェクトを効かせたボーカルが特徴的。メロディ自体はPopでメロディアスなものが多く、Track次第では全然違ったアルバムになったのだろうと想像する。
ただ、当作での予測不能性と、くぐもった全体感を伴った違和感が耳を引き付けることは間違いない。Princeを彷彿させるところもあり、当面の間、目が離せなさそうだ。

今年(2025年),86歳になったMavis Staplesのオリジナルとしては6年振りとなるアルバム。オリジナルの④以外は、カバー曲で構成される。アメリカ国民としての自身の生き方や教訓に照らし合わせたような選曲であり、Tom Waits, Curtis MayfieldにFrank Oceanなど新旧様々である。
バンド編成によるTrackはスロー曲が多く、ところどころのブラスが暖かみを加えている。Mavisの唄は往時の声の張りは期待できないが、60年以上唄い続けてきた人しか出せない優しさと癒しで現代人を包んでくれる、そんな染みるアルバムである。

Blood Orangeのオリジナルアルバムとしては7年ぶりとなる5作目。2023年に母を失った喪失感と幼少期を過ごしたUKのEssexをモチーフにしており、スローかつ静謐で切ない曲が続く。
TrackもBlack Musicっぽいところはあまり無く、かつてないほどUKらしい印象だが、ドラムンベース、Jazz、R&Bなどの要素も感じられる。Pianoやアコースティックギターなど生楽器が茫洋としたサウンドの印象を決めているが、ところどころで奏でられるチェロによって物悲しさが押し寄せてくる。これに美しいメロディと柔らかいVocal、ゲストによるコーラスが加わり、よりエモーショナルな作品へと昇華している。
最後の⑭では克服していこうという意思が感じられ、次へとつながっていくのだと思う。

Pusha T(弟)、Malice(兄)による兄弟Duoのなんと19年ぶりの3rdアルバム。Def Jamによる②でのKendrick LamarのLyricに検閲を嫌って自主制作によるリリースとなっている。
二人の地元仲間Pharrellが全曲Produceし、相性の良さを示しているが、残念なことにChadは裁判の関係ではずれている。Trackは比較的シンプルでドラム、ベースを効かしたものが多く、Hip-Hopとしてのコアをはずしていないが、バラエティさには富んでいる。多くの曲でキャッチーなVocalが加わって、急にカラフルになるのはPharrellの真骨頂と言えそう。
ゲストも豪華で前出のKendrickに加え、兄弟が母を失ったことを唄う①でのJohn LegendやThe-Dream, Nas, Tyler, The Cretor(自分が購入したCDでは除外されていた。)など豪華で、①ではStevie Wonderによるモノローグも聴ける。
36分強のアルバムによくぞここまで詰め込めたといえる濃厚なアルバムになっている。

ナイジェリア生まれで、今はロンドンをベースに活動するSinger, Song Writer, Obongjayarの2ndアルバム。SoundCloudで作品公開を皮切りに、2010年代後半より本格的に活動している。
サウンドはアフロビートをベースにEDM、R&B、Hip-Hop、Dance Popを巧みに組み合わせており、意外とバラエティに富んでいる。キャッチーでダンサブルな曲も多数。
CDジャケットではワイルドさが目立つが、わりと都会的で、優しい声をしている。⑥では唯一のゲストであるLittle Simzが珍しくアフロでパーカッシブなRapを披露している。

Doja Catの2年ぶりの4thアルバム。前作は原点回帰でHip-Hop色を強めたわけだが、今回は真逆で、今までで一番Popな作品になっている。
Jack Antonoffをメインプロデューサーに据え、サウンドはゴージャスな煌びやかな80’sポップになっていて、ミディアムな曲中心にアップ、スローと取り交ぜた構成。
VocalをベースにRapを乗せた曲がほとんどで、スイートな唄声と力強いラップを別人のように使い分けている。一ランク高いところに到達したことを感じさせつつ、単純に楽しいアルバムでもある。
なお、レビューしたのはCD版であるが、Digital版では⑧にSZAがゲスト参加している。

ロンドンをベースに活動するデュオ, MRCYの1作目と2作目を併せたCD。Barney Lister(Produser), Kojo Degraft-Johnson(Vocal)より構成されるが、トラックはシンセ、ストリングス、ブラスを加えたゴージャスなバンド編成で組み立てられている。
アフロな⑬を除けば、全体の印象はオーセンティックなソウルで、メロウなバラードが多く、一部アップな曲も。サム・クックのようなKojoのVocalもビンテージ感に溢れている。ただ、現代的アレンジも加わっているので、古臭さは感じない。