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最新のアルバムレビューです。画像クリックでレビューページに移動します。
UK生まれでカナダ育ち、LA拠点のシンガー、Rochelle Jordanの正式には3作目。2011年デビュー後、契約トラブルや持病による7年の空白を経て2021年に再起。
90年代R&BとUKクラブ音楽を融合した独自のスタイルを確立している。夜のクラブ体験をシミュレートしたような流動的な構成で、洗練さと親密さが同居した印象を感じる。
KLSHやKAYTRANADAらを迎え、ハウス、UKガラージ、R&Bを統合したような重厚でサンサブルでサウンドで、浮遊感のある歌声にマッチしている。DāM FunKとの⑪などは80年代R&B風でもある。
タイトルは「壁越しに聴いた兄の音楽」という原体験と、自己不信という「心の壁」の打破することを象徴しているとのことで。恋愛や官能性だけでなく、デジタル社会の虚無や個の解放なども唄っている。
The Alchemistとの共作をはさんで、Earl Sweatshirtの3年ぶり、5作目のアルバム。
ゆったりとして、意図的なリズムのずれのあるアブストラクトなTrackなのは、いままで変わりないが、厭世的な雰囲気が薄れ、開放的で温かみなところが最大の特徴で、自身が家庭を持ち、父となり、飲酒もやめて安定的な生活を送っていることが反映されていて、タイトルにも現れている。
サウンドも少々ソウルフルにもなって聴き易くもなっていると思う。
ラストのErykah Badu参加曲で、“自身がどうあるか”と問いかけて、締めくくっている。
London出身で25歳のRapper, Jim Legxacyの2作目のMixtape。2010年代終盤より活動を始め、当作がXL Recordingsと契約後、初のレーベル・リリースとなる。
R&B、Hip-Hop、ポップ、グライム、フォーク、アフロビート、オルタナティブなど混ぜたサウンドが特徴で、本人もジャンルレスを志向しているとのこと。これをノスタルジックでメランコリックな雰囲気が覆っている。
ホームレス時代やプライベートでのヘビーな状況を経て、現代イギリスを生きる黒人としての経験、苦悩、アイデンティティなどを唄っているが、重い内容にかかわらず、全体感では軽快でPopなところで救われる。
北ロンドン生まれでイギリス人の父とジャマイカ系ガイアナ人の母を持つSinger, Olivia Deanの2nd Album。2010年代終わりごろから活動を始め、2023年のデビュー作でUKでは既に高評価を得ていたが、今作ではUSでもブレークし、2026年グラミーの新人賞受賞に至っている。
ただ、UKっぽい閉塞感は全くなく、おおらかで瑞々しい印象を受ける作品になっている。全体感はPopで、フリートウッド・マック、バート・バカラック、エイミー・ワインハウスを思わせる曲や、フォーキーな曲、R&BやGospelっぽいものなど曲調はバラエティに富んでいる。
コンセプトはベル・フックスという社会活動家の著作”All About Love: New Visons”にインスパイアされたとのことで、愛の様々な形やステップをLyricに投影している。
Marcus Brownによるソロプロジェクト、Nourished By Timeの2ndアルバム。Baltimore出身ながらLondonを拠点に活動しているので、全体感はUK寄りに思える。
全曲、Song WritingとProduceも自分でこなし、DIY的に作ったものだが、完成度と統一感の高い作品になっている。
シンセポップをベースに、ヒップホップ、R&B、Jazz、エレクトロなど様々なものをミックスしたジャンルレスな作風で、ミディアム中心にポップでメロディアスな曲が多数。都会の夜を想起させる印象だ。
Vocalも、少し濁った唄声で軽やかにアンニョイに唄っており、特徴になっている。
Tik Tokのインフルエンサーとして活躍し、Netflixでの映画主演までこなしたAddison Raeのアルバムデビュー作。音楽面でのブレイクも果たし、2026年のグラミーでBest New Artistにもノミネートされている。
そんな出自もあって、シンセを多用した軽快なエレクトロポップが中心となる。それだけでなく、ドリーミーな曲や、ダークなトーンの曲など曲調は様々。この辺は全曲ProduceしているElvira Anderfjärdの手腕のおかげか。
Addisonは囁くようなエアリーな感じで都会的な孤独を感じさせる。年齢的に20年代半ばを迎えて、Lyricは意外と内省的なものも多い。
NYアンダーグラウンドの雄、billy woodsのソロとしては3年ぶりのアルバム。この間、Kenny Segalとの共作やArmand Hammerでの活動もあり、常にシーンを賑わしている。
今回も、そのKenny SegalやThe Alchemistなどお馴染みの人たちを制作に迎えたホラーコア作品になっている。GOLLIWOGは人種差別的キャラクターのことで、差別や暴力、個人的トラウマなどを自身のリアルや虚構を織り交ぜて、展開している。
Trackはゆったりとした不穏で不吉なものばかりで、Lyricと合わせて、リスナーの不安感を煽ってくる。なお⑤のラストでは日本語のモノローグもサンプリングされている。
2026/1/31のリキッドルームでのライブを見ましたが、照明暗めな閉塞的な空間にマッチしてました。
2000年代終盤より活動するOhio出身のSinger, Durand Bernerrの2025年春リリースのアルバム。リリース時で37歳と中堅の域にいるが、2020年代より客演で知られるようになり、2020年代にはいってアルバムが評価されて、当アルバムではグラミー3部門と日の目をみるまでに至った。
サウンドはビンテージでオーソドックスなソウルをベースに、ファンクやロック寄りの曲もあり、曲調はミディアムが多めで、アップ、バラードと様々。
1曲以外は5分以上であり、各曲をじっくり聞かせようという意思も感じられる。
DurandのVocalは、表現力高く、ところどころ粘着質なところがあるのが特徴的だ。
Freddie GibbsとAlchemistによるデュオ作の第2弾。前作より5年ぶりである。今回はアートワークが箸に日本式ラーメンになっており、“アルフレード 二 Tokyo Crime Saga”という映画のサントラの体裁をとっている。
数曲の先頭では映画のセリフのような日本語のモノローグもはいっている。
メローでありながら緊張感のあるTrackに。FreddieがGangstaなRapを繰り広げるストーリー仕立ての構成なっている。目新しさのようなものは期待できないが。2人の職人芸を堪能できるアルバムである。
Amaaraeの2年ぶりとなる3rdアルバム。アフロポップにバイリファンキやアマピアノ、デトロイトテクノなど世界各地の今のダンスビートを溶け込ませて、独自の世界観を魅せてくれていて、本人はこれをガーナ音楽の進化型と言っている。
前作にも参加していたKyu Steedが全曲の制作に参加したトラックは、ダンサブルなミディアム〰アップ中心で、メロディを聞かせるものやトライバルなものまで様々。
その上で、Amaaraeが可愛らしい声で際どいLyricもさらりと唄っている。