Black Music Album Review by planet.ky
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2024年にブレークを果たし、“Year Go!”でグラミーにもノミネートされた、メンフィス出身のRapper, GloRillaの公式デビューアルバム。28歳と今となっては遅めのデビューではあるが、既に貫禄と落ち着きが感じられる。
構成は南部らしいTrapチューンが多くなっており、Vocalゲストを招いた⑦⑭⑮がアクセントとなっている。また、Latto, Sexyy Red, Megan Thee Stallionと女性Rapperが多めに客演しており、一大勢力になったことを見せつけている。
さらに自身のルーツであるGospel曲⑨はインパクト大。ここでKirk Franklinが”完璧でなくてもいいんだよ”と説いているが、GloRillaも①で”失敗に勝るものはない”とRapしており、中低音で力強いフローも合わせて、彼女の生き方を垣間見えた気がする。
Hip-Hop界のLegendによるコラボレーション作。Commonとしては3年ぶりとなる。単一曲での共作は過去にもあったが、アルバム全体としては初となる。
良質なTrackに良質なRapが組み合わされば、高品質な作品が生まれるのは当然といえば当然だが、それにしても素晴らしい。的を得たサンプリングに、ソウルフルでJazzyなTrackは、ゆったりとして、ファンクで心地よく、Commonが気持ちよくRapしているのが良く判る。
派手さは無いが、Hip-Hop本来の魅力を思い出させてくれるアルバムだ。
Kendrick Lamarの2年振りとなる6作目。TDEを離れてからは初となる。2024年はDrakeとのビーフの話題だけかと思ったが年末に突如リリースされた。
タイトルのGNXはKendrickが生まれた1987に販売された車の名前で父親が乗っていたとのこと。アートワークではその車の前で(ビーフに買って)チャンピオンベルトをしめたKendickが立っている。
そんないきさつや⑧の曲名からも判るように地元LAをレペゼンした作品になっており、原点回帰というか、Rap Gameに戻ってきたぞという意欲が現れている。なので、Guestも地元からが多いが、著名なのはRoddy Richと地元ではないが元レーベルメートのSZAくらい。ただ、SZAはメローな2曲に参加し、可憐な唄を披露している。
また、featuringではないが、Kendrick本人がドジャースの試合でのパフォーマンスを見て声をかけたというメキシコ人シンガーのDeyra Barreraも参加している。
制作はいつものSounwaveに加え、Jack Antonoffが全曲に携わり、Kamasi WashingtonやTerrace Martinもクレジットされて いるが、残念なら楽器は演奏していない。
Track自体は手堅くて、他ジャンルには手を出さず、これぞHip-Hopという印象で、緩急をつけた作品が並んでいる。
KendrickのRapには全体的に怒りのトーンを感じるものが多く、珍しく、声を荒げたり、コミカルな部分があったり、唄ったりと幅広く表現している。
Tampa出身で26歳のRapper, DoechiiのTDE所属後初のMix Tape。2020年代に入って、TikTokでのバイラスヒットを経て、TDEでの女性初Rapperとなり、当作のリリースに至っている。2025年のGrammyにも2部門でノミネートされ、おおきなブレークを果たしている。なお、ニックネームは土地柄を反映してSwamp Princessとのこと。
Hip-Hop, R&Bに拘っているが、曲調は様々で、それでもスローな曲が多くなっている。唄が中心となる曲も多く、もろに今どきのR&Bっぽいなどもあり、終わりにかけては流麗なTrackが続く。
Rapはゆるめ、力強いもの、高速ラップなど使い分けて、かなりのスキルの高さを示している。今回、著名なProducerは少なめでシンプルなTrackが多いが、当面、このまま進んで欲しい気もする。